それは、翌日の放課後のことだった。


廊下が妙にざわついて、胸が反応する。


そうなる原因が、また青山くんのことじゃないと完全否定できないから。


また誰かが何かをウワサしているの……?


引き寄せられるようにそのざわつきの元へ足を運べば、それは2組の前で、少し人だかりができている。


足を速めて側へよると、甲高い女の子の声が聞こえてきた。



「いい加減にしてよねっ」



……っ!?


この声って。朋美ちゃん!?


忘れもしない。


青山くんと初めて会った日、すごい剣幕迫られたときのような声だったから。



「もうさ、あたし我慢できないの」



朋美ちゃんが向かっている相手は……



「……っ」



思わず、手を口に当てた。