「翔、とっつきにくいとこあるけど、悪い奴じゃないだろ?」



悪い奴じゃないどころか……いい人すぎるよ……。


いっぱいいっぱい優しくしてくれた。


だから……



「……うん……好き……」



認めない理由なんて見つからなくて。


気付けばそう口にしていた。



「花恋~~~」



いつの間にか、すぐ側には杏ちゃんと友梨ちゃんがいて。



「よく言ったね!」



杏ちゃんはぎゅっと手を握ってくれて、



「そっか、そっか……」



友梨ちゃんはそっと肩を抱いてくれた。



「あたし……あたしっ……」



はじめて口にしたら、気持ちがいっぱいになって涙がポロっと零れてしまった。


こんなにも、ものすごく青山くんが好きなことを自覚して。


でもこの恋は、叶うことなんて、きっとないよね……。