「花恋ちゃん!」


「侑汰くん……」



あたしを心配して、侑汰くんが昼休みに来てくれた。


友梨ちゃんに会いに来るついでじゃなく。


今日は友梨ちゃんに声をかけることもせず、あたしの所へまっすぐ向かってきた。


いつものようにおちゃらけた雰囲気はまったくなく、侑汰くんも青山くんの謹慎に、胸を痛めているようだった。


当然だよね。


仲間なんだから……。


教室で話しにくいことだし、そのまま廊下へ出た。



「あたしのせいで、青山くんが……ごめんなさい」



言って、鼻の奥がツンと痛くなった。


青山くんに謝れない今、侑汰くんにせめてもの謝罪。



「花恋ちゃんが謝ることじゃないよ。元々、笹本が全てわりーんだから!」



そう言って、無理に明るく笑おうとしている姿が痛々しい。