はっ……!
……青山くんは知っているんだ。
あれを書いた人物を。
きっと、侑汰くんが全部話したんだね。
あたしが笹本くんから言われた言葉の数々も……。
ヘラッと笑って青山くんは言う。
「オマエらもそっちの方が興味なくね?どういう気分で書いたのかってな」
だけど青山くん。
可能性は可能性なだけで、まだ100%笹本くんって決まったわけじゃないんだよ?
見た訳じゃないし、あくまでも憶測なんだから。
「えっ、青山。あれを書いたヤツ知ってんのか?」
「マジで?」
「誰誰!?」
一瞬で、みんなの興味はそっちに持っていかれる。
あたしから離れて、青山くんを取り囲む。
「知りてえ?」
みんなが興奮気味な中、ひどく冷静な笹本くんを見ると、やっぱりあれは笹本くんの仕業なのだとますます確信するけど。