ビク、っと肩を震わせながら音の方を見る。


ここに居る全員が注ぐ視線の先は……未だひとり席についている青山くんだった。



「俺も聞きたかったんだよ」



ゆっくり立ち上がった青山くんは、こっちに首を振る。



「……っ」



うそでしょ。

青山くんまでそんなこと言うの……?


胸がキュッと痛くなる。


……青山くんだけは、そんなこと言わないと思っていたのに。



「だろー?青山もそう思うだろー?」



頑張って、踏みとどまろうと気張っていた体から、力が抜けてしまいそうになったとき、



「どういうつもりで、あれを書いたのかってな」



……っ!?



「書いたって……え、どういうこと?」



あたしの疑問をそのまま口に出したのは、ひとりの男子。



「んなの、書かれたヤツに寄ってたかって聞くなよ。それよりも俺は、書いたヤツに聞いてみてーよ」



……青山くん……何を言いだすの?