あの日……



「ゴホッゴホッ……」



具合が悪く、保健室へ向かった俺。


途中、女子とぶつかりスマホを落とすなんてハプニングに見舞われながらもたどり着いた保健室。



「あら、どうしたの?熱?」


「体がちょーダリィ……」



そのままベッドへ倒れ込んだ俺は、ポケットからスマホの振動を感じたが、見る気力もなかった。


保健医が計れと差し出した体温計を脇に突っ込めば、38℃の表示。


早退することにし、何とか自力で家に帰った俺は、風邪薬を飲んで眠り……。


夜になってスマホを初めて確認した。


そこには、メッセージのポップアップ画面。



「…………は?」



アイコンには、"笹本孝太"の名前。


忘れもしない、朋美が二股をかけられた、最低男の名前があったから驚いた。