「気ぃ持たせておいてそれはないだろ？何度俺に恥かかせれば気が済むわけ？」
さらに、上からたたきつけるように言葉を吐かれた。
あの、えっと……。
突然豹変した笹本くんの態度について行けない。
この状況を理解できない。
「既読無視んときもそうだし」
……っ。
「あれはっ……」
自分の意志じゃない、不可抗力だった。
笹本くんも知ってるでしょ？
分かってくれたよね？…………ね？
そう言おうとしたあたしの表情を読んだのか、笹本くんは先回りして言葉を続ける。
「違うとでも言いたいわけ？違ったとしても俺には関係ないんだよ。恥かかされたことには変わんないんだから」
「…………」
怒りだけをぶつけられて、あたしはただ放心状態だった。
