「……っ」
やだ。
全身にしびれが伴う。
青山くんに触れられるだけで、あたしの体はもう自分の体じゃなくなっちゃったみたいに、コントロールが効かなくなるんだよ……。
好き。
好きだよ。
想いがあふれてく……。
滲んだ視界に移るのは。
イジワルでも怒ってるわけでもなく、どことなく不安そうにあたしを見つめる青山くん。
優しいよ……青山くんは……。
風邪をうつした自分のせいだと言われたくないから……って、あたしを送ってくれたり。
しょうがねえから……って、旧校舎が怖いあたしと一緒に作業してくれたり。
自己中に聞こえる言葉の裏には、いつだって優しさが隠れてた。
今だって、あたしの涙を拭ってくれた……。