「い、いま、なんて……」
「だから、消したっつってんの」
「…………っ……!!!」
"消した"
頭が真っ白になる。
消された事実よりも、今は、青山くんがそんなことをしていたなんてことが信じらなくて、悲しくて。
……ウソであってほしかった。
……知らないって言ってほしかった。
何かのトラブルで、あたしに送信されていなければ良かったのに。
「そんなに大事なメッセージだった?わりぃわりぃ……。なんかあまりの惚気っぷりに、うぜえなーって、つい」
軽く謝罪するその姿に、意識が遠のいて行く感じがした。
ウソだよ。
ウソって言ってよ……。
信じられない。
信じたくない……っ……。
「……っ……」
あたしはたまらず図書室を飛び出した。
「花恋ちゃんっ……!」
呼びかける笹本くんの声を背に……。