「肉体労働の後は炭酸だろー」



プシュ……といい音を立てたコーラを、青山くんは美味しそうにゴクゴクと喉に流しいれる。


上下する喉仏に、つい目を奪われてしまった。


男の子って感じがして。


どきどきする胸に、ひとり戸惑っていると、



「今日もよろしくな、英語の先生」


「う、うんっ」


「どう?俺ってやれば出来るだろ?」


「ふふふ、優秀な生徒で教えがいがあります」



こんな風に。


あの青山くんと普通に話せるようになったなんて信じられない。


人って見た目じゃほんとにわからない。


はじめはすごく苦手なタイプだと思ったのに、よく知ると、全然そんな人じゃなかった。


第一印象で判断しちゃだめなんだって、教えられた気がする。


いっぱい話して、いっぱい関わらないと、その人の本質なんて見えないんだよね……。