それでも、やっぱりもうすぐここを出ないといけないし、帰り支度を進めていると。
「朋美とは、ちゃんと別れたよ」
「……っ……」
突然放たれた言葉に、思わず手が止まる。
彼女さんと……別れた……。
「実はさ……」
青山くんが話してくれたのは、思ってもない内容だった。
朋美ちゃんが幼なじみで、ほんとの彼氏ではなくて、朋美ちゃんのために彼氏のふりをしていた……と。
「そ、そうだったの……!?」
なのにあたし。
『あんなふうにふざけた感じで別れるのは……どうかな……』
生意気なこと言っちゃった。
あとあたし、なに言った……?
全部消去したいくらい恥ずかしくてたまらない。