「この間、大丈夫だった?」


「へ?」


「ほら、階段で転びそうになったでしょ?」


「……!!!」



あたしの隣に笹本くんが……!

しかも、話しかけられてる!!!


……あたしのこと、覚えててくれたんだ……。



「えー?笹本くんと花恋て知り合いーーー?」



感激とどきどきが交差して、また喋れなくなるあたしに。

杏ちゃんがうまくフォローしてくれる。

しかも、さりげなくあたしの名前を口にしたりなんかして。