「どうするー?」
「あたし、部活の大会近いし絶対ムリだよー」
「あたしもあたしも!部活に遅れたら先輩に怒られちゃうもん」
「じゃあ部活やってない人優先で選ばない?」
なんて声が上がり、あたしは焦る。
女子のほとんどの子は、部活をやっているっぽい……。
あたしは何も……やってない。
「藤井さん、部活やってなかったよね?」
ギクッ。
ばれてるしっ……。
「えっ……う、うん……」
「それに、一番図書委員っぽいし、適任じゃない?」
そう言ったのは、派手なメイクでの子で、確かに趣味が読書ですって感じではないけど。
あたしだって、本が好きで立候補したわけじゃなくて、消去法っていうか……。
何か委員会には入ろうと思ったけど、人前で何かをするとかじゃないし、楽そうだと思ったから……。
それに、今回の作業は図書委員っぽいとか関係ないよね!?