目を開けると、自分の部屋のベッドの上にいた。
制服だったはずなのに、パジャマに着替えられていて、おでこにはヒエピタが貼られている。
わぁ……。
意識がなくて目覚めたらベッドの上……を、一日に2回も体験するなんて。
あれ。あたし、どうやってここまで帰って来たんだろう……。
ああ、ダメ。
体が、すごく熱い。そして、ものすごく寒い。
熱に浮かされたあたしは、再び意識を手放した。
◇
次に目を開けると、夜の8時を回っていた。
夕方よりもだいぶ体が軽くなり、リビングへ降りて行く。
「花恋っ、大丈夫!?さっきも見に行ったんだけど、よく眠ってたから」
キッチンで洗い物をしていたお母さんが、手を止めて駆け寄ってくる。