「俺らにだって移ってない風邪が、簡単に花恋ちゃんに移った原因!」


「……はあ?」



なにを期待してんだよ。

別になにもねえし。



「マジでどうなんだ?」



智史でさえ、メガネの奥の瞳が興味津々だと訴えている。


ああ、もうめんどくせー。



「……ったよ」


「ああ!?聞こえねー!!!」


「行ったよ!買い物に!」



ああっ、くそっ。



「えぇぇぇ~~~!!!」



三浦は、まるで奇声にも近い声をあげた。



自分で問いかけておきながらなんだその反応。

ただのハッタリだったのか!?



「うっそ……まじで……花恋そんなの一言も言ってなかったのに」



遠峯もあんぐり口を開けている。