ちょっと待てよ。


俺はいいけど……って、よくねえだろ。



「あっ、智史くんっ!」



途端に声のトーンが一段変わる三浦。


……コイツの狙いは、侑汰じゃなくて智史か?


ちょっと意外。


「で、どうしたの?」



智史が優しく問いかけると、三浦は髪を触りながら呼吸を整えなおす。



「えっとね。花恋、朝からずっと調子が悪かったの。咳もすごい出てて。でも、こんな時期に風邪なんてめずらしいなぁって」



言いながら、チラチラ俺を見てくる。



「ほら、青山くん風邪ひいてたって言うし、昨日、花恋と青山くんはカラオケに来なかったから、やっぱりふたりで何かしてて、それで移っちゃったのかなぁって」



何か……って。

なんだ……!?



「どーなんだよっ!」



4人の視線が突き刺さる。