言ったそばからふらっと体が傾き。

青山くんが咄嗟に出した手に支えられた。



「……っ」



あたしをこんな風にした人の手を借りなきゃいけないのは、悔しいけど。


ひとりじゃ立てないくらい、急激に体調が悪化していた。



「家に連絡するか?それとも、教師の誰かに言って送って貰うか?」


「……平気……バスですぐだから……」



遠慮でもなんでもなくて。


家までは駅からバスに乗って10分程度。


迎えに来てもらったり先生に頼むより、自力で帰った方が早いと思ったから。


クラクラする頭を何とか奮い立たせ、靴箱まで向かう。


そして、やっとの思いで靴を履きかえる。