「……っ!」
顔の真横に、青山くんの腕が伸びる。
視界が陰で覆われて。
ふわっ……と、青山くんの前髪が、あたしのおでこに触れて――
唇に、柔らかくて、温かいものが、触れた。
「―――!」
なに……?
なにをされてる……?
昨日の朝みたいに、肩を抱かれるとかそんな生易しいモノじゃない。
こ、これは……
キ、キス……!?
「翔っ……!?」
朋美ちゃんの悲鳴にも近い声が聞こえた瞬間、あたしは我に返った。
ぎゃあっっっっっ……!!
トンッ…ーーーと、青山くんの胸を思いっきり押す。
「……っ、なんなのっ!?」