正直、あたしはここの制服を着たい一心でちょっと背伸びして受験した。
それなりに進学校だし、授業内容もかなり難しい。
進むペースも早く、出来る人に合わせる(つまり出来ない人は落ちこぼれる)という無情な方針で授業が進むこともわかったばかり。
そんな矢先にこの仕打ちは、かなりのダメージ。
これが関根先生の狙いなら作戦は大成功だよ。
おまけに立ちっぱなしだったから、恥ずかしくて倒れちゃうかと思った。
これで間違いなく関根先生に目をつけられちゃったなぁ。
どうしよう、これから……。
「そんなに急用だったの?誰から?」
杏ちゃんが興味津々に聞いてくる。
「えっと……」