「知ってるよ…全部…全部…」



でも、こうしなくちゃいけなかった。


私に残された時間はごくわずかなんだから。



溢れる涙を押さえることは出来ず…


夕暮れに染まる廊下でしくしく泣いていた。



この思いが溶けて涙と一緒に流れて…



消えてしまえば良いのに。



いつもそう思う。



人を好きになるのは簡単なのに



忘れること、嫌うことはすごく難しい。



知ってたのに…


ずっとわかってたのに…



止まらない涙は、私の弱さだ。