彼はずっと私を見つめて黙ったまま。


「あのっ!私、あなたのことが好きです!!!」



ひゃーーー!言っちゃった!!


ついに言っちゃったよーーーー!!!



相変わらず黙ったままの彼が気になって…恐る恐る顔をあげた。



彼はじっと私を見つめていて…



この沈黙は何だろうか…?



「はぁ…お前さ、教師と生徒が恋愛関係になっても良いと思ってんの?」



ーーーどくん…



「俺は、安元みたいな子はタイプじゃないよ」



ーーーずきん…



「今のは聞かなかったことにするから、じゃあな」



そう言って彼は去って行った。



いなくなって、この場に1人となった私。



つい先程フラれた私の片想いの人はこの学校でイケメンと言われている岡崎悠斗先生。



今年赴任してきた新人教師だ。



担当は国語科で、野球部の顧問で、生徒会の顧問。



私との接点は生徒会。それだけ。




「教師と生徒が恋愛関係になっても良いと思ってんの?って…良いと思ってないわ…」



そう…始めからこの答えなんて分かっていて言ったんだ。



フラれるって知っていて告白したんだよ。



タイプじゃないことも知ってたけど…



この告白を無いものにしてほしくなかったな…