私はココで、ため息付いた。
 両足を前へとぐーっと伸ばし、大きく背伸びする私。

 そして又、ため息。

「私って、情けない女」

「え? 情けない?」

「情けない女です私って」

「なーにそれ?」

 美月さんからの質問に私は自分への不満をあらわにした。

「拓也の事、忘れようと思っているんですけど…」

「どうして忘れるの?」

「私は拓也の恋人になる事を拒否された身。拓也は拓也で、蒼とラブラブだから、いつまでも慕い続けるなんて変。そう思いませーん?」

「そーかなー? まあ、荻島さんが言うなら…」

「だから、忘れたいんです」

「じゃあ、そうすれば?」

「なのに出来ない」

「出来ないって?」