「まー、週に二度ぐらいはねー」

　雅美もアグルの常連客の１人である。

　私がバイトの話しをした時に雅美は興味を示して店に足を運んでみた。
　静かで落ち着いた雰囲気と手頃の値段で美味な料理に魅了して通うようになったのだ。

「蒼も店の常連みたいねー？　オーナーが家族ぐるみの付き合いがあるみたいだし」

「それ知ってる」

「知っているの？」

「美香がアグルって言うレストランでバイトするみたいだよーって蒼に話したら、店の事を知っていたみたいだし、家族ぐるみの付き合いが有るって言っていたからねー」

　ここで私は本題に入ってみた。

「じゃあ…、異性同伴で来ている事も知っているんだー？」

「え？　異性同伴？」

「時々、蒼は男と一緒に店に来ているみたいだから。私が店にいた昨日もあのコ、男と一緒だったからねー」

「男と一緒？」