かなり、強気のアキトの言葉と雰囲気に私はドン引きになってしまう。
 気の荒い男だと、つくづく感じちゃうし。

 ま、それはそれで…アキトらしくてイイ。
 ウザったい拓也との恋仲を完全に断ち切る為には、アキトの力が必要不可欠となるから。

 状況次第ではバトルになるかもしれない。

 アキトは喧嘩っ早い男だから、話し合いの場が血まみれの修羅場と化するだろう。
 それでも構わないよね。

 野郎同士の争いなんて言うのを見てみたいし悪くない。

 アキトが私に抱き付いて来た。

「どしたの?」

「別にねーよ。急にお前を抱きたくなっただけ」

「あっそ」

「オメーは俺の女だからなー。誰にも渡せねー!」

 アキトはしっかりと私を抱擁するのだった。