思わずにやけ顔を見せた私はちょっと、からかい気分で言った。

「惚れている…って言ったら?」

 アキトは怪訝な顔で言う。

「別れろよな。出来なきゃ、俺がそいつをぶっ殺すから」

 これには私は苦笑い。

「アキトって、マジ…怖い。すぐムキになるし」

「真剣だぜ俺。浮気なんて、絶対に許せねーから」

「浮気だなんて。ただと友達付き合いだよ」

「友達付き合いとか関係ねー! 男との関係は俺だけにしろ! 出来なきゃ、大学なんて辞めさせるぞ!」

 アキトったら強引な言い方で、私に命令?

(アンタにそんな権限あるのー?)

 思わずこう、ツッコミを入れたくなるけど怒らせると怖いから黙っておく。