冗談はおいとくとして、簡単にいうと来栖くんのゴーストヘルパーみたいな役割ということか。



「山田、了解しました」



普段は来栖くんと関われるきっかけが皆無だから、こうして接点を作ってくれるのは正直プラスなのだ。

来栖くんとのゴールのためにやるしか選択肢は残されていない。


それによく考えてみれば、2人きりになれる時間ができる。

奴隷のような気分だったけど、実はもっと距離を縮められるチャンス到来かも…!?



「任せたから」


「うん!」


「終わったら机にそのまま置いといて。図書室の鍵は職員室に戻せばいいから。じゃあ、よろしく」


「うん………って、ちょっと待って!!」



何故か鞄を肩に掛けてすたすたと図書室のドアへ歩いていく来栖くんを引き止める。



「なに?」


「来栖くんはどこに行かれるおつもりで!?」


「どこって…、帰るだけだけど」


「お!?」



雲行きが怪しくなってきた。



「まだわかんないことあるの?」


「あるよ!ありまくりだよ!来栖くんも一緒にしないの!?」


「俺は面倒事に手をかけてる暇はない」


「その面倒事を持ってきたのは来栖くんなんだよ!?せめて最後まで見守るとか、あたしの話し相手になるとか、他にも色々あるじゃん!そういうのはないの!?」



ご褒美っていうなら、あたしと一緒にいるオマケまでついてきてもらわないとモチベーションが!