〜陽斗side in廊下〜


「ねーねー、今からカラオケ行かない?」


いつも連んでる1人、大崎 夏帆。


見た目チャラいけどいいやつ。


「お、いーじゃんカラオケ!陽斗も行くよな?」


俺の大親友の原田 優馬。


明るくて、割と気が利くやつ。絶対言わないけど。


「いや、俺はパス」


俺はポッケに手を突っ込み答えた。


「えー、なんで?」


夏帆といつも一緒の沖田 凪咲。


甘え上手ってゆーか、いつも奢らせるのが上手いずるいやつ。


俺達何度も餌食になった。


「陽斗いないと盛り上がんないよ」


こいつは加藤 司。いつもクールで、たまに読めない時があるよくわかんねーやつ。


「今から会議室行かなきゃいけねーし」


「「ぷ…あははははっ」」


みんなして一斉に笑い出した。


「なんで笑うんだよ」


「だって、陽斗ちょーマジで学級委員やろうとしてるんだもん!」


「先生が勝手に決めたんだろ?なんでそんな真面目にしようとしてるんだよ!」


「学級委員なんてサボっちゃえばいーじゃん!」


こいつら…


「俺がサボったら、もう一人の子が全部責任負わなきゃいけなくなるじゃねーか」


「陽斗かっこいー」


「陽斗ってそんな真面目だったんだー。知らなかった」


「あ、そういえば、もう1人って誰?」


俺、もう1人誰か知らなかった。


「あー、えっと、あの子だ!あそこで喋ってる髪の毛長くて小さい方」


「小さい方って可哀想だよ〜」


「あー、あの子か。じゃー俺行くから。みんなで楽しんで来いよ」


「えー」


「じゃーな陽斗!」


「おう」


俺は一人背を向けてもう一人の学級委員の方に向かった。