【春人サイド】


早瀬が笑った。
俺に向かって初めて……


可愛くて、綺麗で平常心じゃ
いられなくなった。


先ほどの早瀬の様子が変だったので慌てて追いかけたら、飛降りようとしていた。


何の抵抗もなく。


死にたいほど悩んでいたのか?
そして信じてもらいたかったのか?


「早瀬……」

静かに名前を呼ぶと、「ん?」と綺麗な顔で俺の顔を見た


「俺、ずっとお前のこと信じてたよ。
財布盗んでないって。」