「どうして……どうしてそんなに必死になるの?」


私がそう聞くと彼はさらに強く
私を抱き締めた。


「わかるんだよ。お前の気持ちが。
お前がなんでクラスの奴らと仲良くしないのか、なんで笑わないのか、なんで無表情なのか。」


「お前、ほんとは誰よりも笑いたいし泣きたいんだろ?我慢してんじゃねーよ。」


「つ、じく……」

あなたはほんとにすごい人だね。
こんな私のことなんて見つけてくれて……


「決めた。」


ぱっと体を離したかと思ったら肩はまだ掴まれたままで、顔を近づけられる


「俺、早瀬に信用してもらえるように頑張るわ!いつか笑顔が見られるように。」

ニッと笑った顔を見せられて……