…今から、お葬式か。

遼「葵。」

葵「ん?」

遼「大丈夫だ。行こう。」

葵「うん。」

長いゆるい天パがかかってる髪を一つに束ねて家を出た。

案外スッとお葬式は終わった。すぐに遼の家に帰ったけど、やっぱりキツイや。

遼「葵、寝とけ。なんかあったら起こすから。」

葵「うん…ありがと。」

あたしは、遼のベッドで眠りについた。

変な夢を見た。

お母さんが泣いてあたしに謝ってるの。
ごめんね。ごめんねって。
なにが?って聞いても、答えてくれない。聞こえてないかのように、ずっとごめんね。って言ってる。
触ろうとすると、いきなり下に落ちた。
暗い暗い大きな、例えるなら底なしの穴。

上に小さな光はある。でも、いくら手を伸ばしても届かない。
下に落ちるだけ。


夜の11時、バッと起きてしまった。
…変な汗いっぱいかいてる。遼は、どこだろう。

ダッフィーのうーちゃんを連れて、遼を探す。
リビングには…居ない。

ん?玄関から声がする。

遼「いや、バカか。帰れ。」

葵「…りょ、お?ぎゅう…」

遼「あー…お前らのせいで起きちまったじゃねぇか。」

謎なことを言いながら、ギューしてくれる遼。

?「か、かわい〜!!!!」

葵「っ!?……だ、れ?」

?「めっちゃ可愛いじゃん!!」

葵「っっ!」

怖くて、遼の後ろに隠れる。

遼「おい、あんま近寄んな。葵の知らねぇ人だから奥に行っとけ。」

…怖くて動けない。

羚治「……フッ。俺達は遼の友達。俺は上鳴 羚治(reizi)。」

昇馬「俺は轟鬼 昇馬(todoroki syouma)!よろしくね〜!」

葵「…え、え。」

…〜〜っ!?無理っ!!!

遼「こいつ極度の人見知りなんだよ。今日は帰れ。」

昇馬「無理!お邪魔しま〜す!」

羚治「お邪魔しまーす。」

昇馬「俺、この部屋入ったの2回目!!」

遼「勘弁してくれ…」

葵「りょ、う?」

遼「お前風呂入ってこいよ。」