「な‥なあ!有川めっちゃ可愛くね?」


「なんかいつもより増していいよな。」


「‥笠原と付き合ってないみたいだし俺狙っちゃおうかな〜」





あ〜!そんなやらしい目で舞を見るな!



俺のイライラは収まることがない。



「ふふっどう?梨花様プロデュース、愛しの舞ちゃんは♡」




そう言って現れたのは、舞の親友の梨花。



なんかすっげーニヤニヤしてる‥




「おい梨花。舞になに吹き込んだんだよ。」




「言っておくけど。舞が可愛くなりたいって言ったから手を貸しただけだから。」




「なんでいきなり可愛くなりたいって‥やっぱ好きな奴できたのか‥?」




俺はどんどん弱気になった。



舞に彼氏ができたら‥


知らない男に笑いかけて。手を繋いで。
キスして。それから先のことも‥



絶対に嫌だ。誰にも渡したくない。
まずそんなことすら考えたくない。




「さあ?まあ恵斗もあんまり舞のことブスブス言うのやめたら?優しくて可愛いって言ってくれる彼氏ができちゃうかもよ?ふふっ」




「まったく恵斗は素直じゃねーんだから。少しは素直になったほうがいいぞ。」




悠貴にまで注意される始末。


確かに舞のことからかってばかりだ。



気にしてなさそうだったけど、本当は
傷ついてたのかもしれない。




「どうしたの恵斗。なんか元気ないよ?」




話の話題になってた舞がこっちに来た。



う‥今日の舞は直視できねーくらい可愛い。
つい視線を外してしまった時だった。




「ねっねえ!悠貴くん!話したいことがあるんだけど!」



え、舞‥?悠貴に話したいこと‥?


まさか舞の好きな奴って‥




「あーいいよ、舞ちゃん。屋上行こっか。」



そう言って2人は教室を出た。



俺は落ち着かなかった。むしろ焦ってなにも考えられなかった。