その人に言われたとおりに、警察を呼んで


母と父は、死んだと言われた。


「犯人はだれ?」


「見覚えある人?」


「きみは、どうして生き残れた?」


「何が起きたの?」


何度も繰り返される質問が美桃を待っていた。



幸せだった美桃の生活が、いっぺんに崩れた。


犯人なんか、見つからなかった。



「・・・・犯人は、知らない人。

見覚えはないよ。

美桃は、関係ないから生きてた。

お母さんとお父さんが刺された。

・・・わかんない」


まるでロボットのように、感情もなく黙々と話し続けた。



真っ暗な闇の中に、ほっぽり出された


7歳で、



これから一人で


生きて行かなくちゃいけなくなった。