夜斗の身体は宙を舞う。


血は、ボタボタと汚い音をたてて、滴る。




「あは・・・ははっ・・・」


虚無感だけが、心を支配する。


「あははっ、はははっ・・・お父さん、お母さん・・・

美桃のコトみてくれた??

やっと、やっと復讐できたよ!!・・・美桃、やったんだ・・」


悪魔と美桃が入り交じる。



「あはは・・・ぁは・・・うっ・・・うぅ
・・・っ、うわぁ・・・ああん!!」



涙は次から次へと流れる。


もう、とっくの昔に枯れていたと思っていたのに


枯れるどころか、次々とあふれ出て


「うわあぁああぁ、っ!

夜斗・・夜斗ぉおお!!」



自らの手で殺した愛した人を


愛した人の頭を抱きながら


泣いた。