「お母さん!ねえ、公園行こうよ!」



「そうね、じゃあ二階に行って帽子を持ってきてくれる?」


都会の真ん中に住んでいた美神家。



どこにでもある、平凡な家庭。



母、美神 憂由(ミカミ ユウユ)24歳

父、美神 尭尚(ミカミ タカヒサ)25歳



そして娘、美神 美桃(ミカミ ミト)当時7歳――・・・




どこにでも、ある幸せな家族。



「お、美桃、公園に行くのか?お父さんも行っていいか?」


階段を下りながら言う、お父さん。


「うん!お父さんも一緒ーッ!」