ん?


何? 今なんか言った?


『だから、さっさと来い! 来ないと殺す』


川島はそう言って、一方的に電話を切った。


なんだ、そうか。泣けないからって、無理して泣く事はないんだ。酔っ払いの川島に、いろんな事を気付かされた気がする。


通話終了をタップして、私は自然と緩む唇にキュッと力を入れた。


ほんの少し、目尻に滲んだ涙は、夜風に乾いてしまった。




≪涙活 END≫