『あ、そういや、お前の用事って何だったわけ? この俺の誘いを断るほどの重要事項なの?』


「あぁ。あのね、私、涙活に行ってきたの」


『ルイカツ?』


「そう。でもね、全然泣けなかったよ。みんなティッシュ片手に、えっぐえっぐ泣いてんのに。私、心が荒んでるのかな」 


『おい、つだゆか、大丈夫か?』


「え?」


『泣きたいぐらい辛い事があるんなら、俺に言えよ? 話ぐらい聞くからさ。仕事の事でも、プライベートでもなんでも』


「……ありがと」 


『その、あれだ。涙活なんぞに行かなくても、泣きたきゃ俺の胸貸してやるよ』