川島は年齢は一個上だけど、同期入社の六人の内残ったのが私達二人だけで、いろいろ話すようになった。


向こうは営業だし、私は営業事務なので最初は敬語だった。


でも、同期だし歳も近いから敬語はやめようと言われてタメ口になり、気付けば飲み仲間になっていたという流れ。


川島は私を“つだゆか”とフルネームで呼ぶ男だ。


かしゆか、たかみな、みたいなイントネーションで呼ぶ。


市民学習センターの建物が見えてくると、少しドキドキしてきた。


大丈夫だろうか。


私、ちゃんと泣けるのかな。


最近泣いてないし、心が渇いてるもの。荒んでるっていうのか。