いつの間にか私は深い眠りに落ちていた。



「ーき!ゆき!」


「ーじゃねえか。寝てんだから待っとこうぜ」



遠くで聞こえていたヒソヒソという話し声がだんだんと近づいてくる感覚を感じて意識を取り戻す。



そっと目を開けたら、保健室の椅子に座って話す2人の後ろ姿が見えた。



理玖と美結だ。



上体を起こすとなんだかすっきりとした気分になった。



私に背を向けている2人はまだ私が起きたことにはきづいていない。