だから、私はその日学校でどれだけ辛いことを言われても、逃げ出したくなっても耐えきる覚悟をして学校に行き、教室のドアを開けた。



みんなが陸玖を擁護して、私を責めるだろうと予想していたし、むしろそうしてほしいくらいに思っていたと思う。



死を望むほど憎い私がクラスのみんなに罵倒される姿を見れば陸玖の心も少しは晴れるだろうから。



まあ私がそんなの望まなくたって、みんなは予想通りの行動をするだろうと高を括っていた。



こんな小さな島だからこそ強く太い子供たちの絆、それにより深く混じり合っているのは私ではなく陸玖の方だ。



誰だって、ずっとクラスの人気者だった陸玖に味方するだろう。



そんな思いが一瞬で打ち砕かれたのだ。



すれ違えば普通に挨拶してくれる。



誰も私を違った視線で見たりしない。



おかしな待遇だと心の底から感じた。