それでもお母さんも負けじと頼み込み、結局おばさんが折れる形となって私たちはここにきた。



言われた通りに家事や介護をし、決しておばさんの迷惑になるようなことはしなかったつもりだけど、おばさんは変わらず私たちを嫌っていて、ここから出て行けと言わんばかりの態度だった。



それでも必死でお母さんはもう少しここに住まわせてくれた頼み込み、土下座までしてくれた。



全て私のためだ。



私が久しぶりに普通に過ごせている現状を変えたくなかったんだろう。



だけど、なんでそんなおばさんがここにいるんだろう。



忌み嫌っている私のことを、重い足を引きずってまで迎えにきてくれたのだろうか。



「馬鹿やねえ。こがんびしょ濡れになってから、風邪ひくに決まったろうもん。ほら帰るよ」