「綾瀬さん、大丈夫?」

「あっ、うん!」


これからはもう一度、一人になろう。
人に頼ったりなんかしないで
ちゃんと自分だけの足で立っていよう。

甘え過ぎたから‥

楠木くんにも、こうくんにだって、、
いっぱいいっぱい甘え過ぎたから‥

誰にも頼ったりなんかしない。

そしたらきっと、
また前みたいに、一人の方が楽になる。
きっと、一人でいるべきなんだって‥思える。


「あのさっ、そろそろ聞いてもいい?
綾瀬さんが泣いてた理由。」


楠木くんのその言葉にハッとした。


「私ね?、うれしかったんだ。」


「えっ?」


「明日からバイトさせて貰えることになって
ちょっとでも必要とされてるかもって
思ったら嬉しかったんだ。」


なんて、ありきたりだけど
必死に思いついた嘘