「あっ、じゃあ、ちょっとだけ待ってて!」

「あっ、う、うん。」


そう言うと楠木くんはお店の方へ
走っていってしまった‥

ほんの数分、ひとりの時間

部屋中に響き渡る時計の針の音も
外の車の音も、、虫の声も、、

私を無視して鳴り続けてる。



「っ、綾瀬さん!!」


急いで戻ってきてくれた楠木くん。


「今さっ、みんなにOKしてもらったから
気遣わないで、ゆっくりしてって!」


あっ、私が泊まるのに急いで
許可を取ってきてくれたんだ‥

私が困らないようにしてくれたんだ。

ほんとに優しい楠木くん‥



「ありがとう!!
お、お世話になりますっ。」


素直に言えた。感謝の気持ち。

うん。きっとこーゆー言葉が
大切なんだよね、、



「よしっ!じゃあ、とりあえず
ごはんにしよっか〜」


なんて、お腹をさすりながら言う楠木くん。


「そんな、、申し訳ないよ!!」

ただでさえ、泊めてもらえるのに、、
ごはんまでなんて、図々しく思う。


だけど‥

「何言ってんのー?w強制だから!」


まるで、当たり前みたいに、、
私のことを受け入れてくれる楠木くん。


「ありがとぉ‥ほんと」


素直に、うれしかった。