「ありがとう‥楠木くん。
私なんかのこと心配してくれて、、
気にかけてくれて、、本当にうれしいっ」


今まで、こんなにも優しくされた事なんて
一度もなかった。

だから、分かってても‥
素直に甘えたりなんてできないんだ‥

心の中ではきっと、
頼ってしまいたいって感情ばかりなのに。



「‥だけど、もう‥
楠木くんのこと困らせたくないよ‥
私のせいでっ‥い、、」


まだ話し終えないうちに
再び楠木くんの腕の中に閉じ込められる


「私のせいでいつも迷惑かけてる。って?」



私の言おうとしてた言葉が
楠木くんの口からそのまま発せられる



「‥、、もう、だからほっとけないんだよ‥」



そんな楠木くんの小声は
しっかりと私にも聴こえた‥

何度抱きしめられても慣れないくらいの
優しい温かさが私を包み込んでくれる



「俺さっ、綾瀬さんのこと
全部知りたいっ‥。」


楠木くんの優しい声


「お願い。教えてっ‥」