「綾瀬さんはさ、お母さんのためなら
自分の事はどうでもいいの?」
自分の事?、、
そんなのどうでもいいに決まってる。
比べる必要もないよ、、
この世界ではよく、人の命の重さは同じだとか、みんな幸せになるべきだとか、、
そんな綺麗事ばかり並べられている。
少なくとも私は、他の人達と命の重さが同じだなんて思わない。
私の命はきっと何倍も軽い。
それに、私は幸せにならなくていい存在。
幸せになんて、なっちゃいけない存在。
「うん。どうでもいいよ、、
元々死んでるみたいなもんだもん。」
生きてたって、仕方がない。
神様‥。
生きたくても生きられない人がいるなら
その人を救ってほしい。
こんなこの世に必要のない人間に
命を与えるなんて間違ってます。
「そっか、話してくれてありがとっ」
「いや、全然だよ。
変な話聞かせちゃってごめんね」
「ううん。俺、知れて良かった。
てか、うれしいっ。」
えっ?、、なんで?、、、
うれしい?、、、そんなっ。
こんな私の話が?、、
「俺、ずっと綾瀬さんが
何考えてるんだろとか
どんなこと抱えてるんだろって
そんな事ばっかり気になってた。」
「っ、、なんで?、、、」
「、、えっ?」
「何でこんなにも、
優しくしてくれるの?、、」