そんな事を考えながら
ぼーとしていた。

もうすでに、時計の針が5時をさしている。
こんなにも長い間、ただただ、
無気力に過ごしたのは初めてだった。


ーーー ピンポーンッーーー

私しかいないこの静かな家に
インターホンの音が響いた

誰だろう?、嫌がらせかな。

きっと今は放課後に部活のない高校生や
遊び終わって家に帰る子供たちが
そこら辺を行き交ってるはず

おもしろ半分でピンポンダッシュでも
されてるのかな

そんな風に考える自分がバカみたい。

だけど、誰かが家を訪ねてくることなんて
滅多に無くて、、

インターホンの音ですら、
忘れてたくらいだ


階段を1段ずつ降りて玄関へ向かう


ーー ガチャッーーー

ドアを開ける


っ、、、楠木くんっ、、。

目の前に立っているのは楠木だった

夢なのかな?、、、

私、ついに幻覚も見えるようになったのかな
なんて、考えたりもした。

けど、やっぱり。



楠木くんだ。