「リク!!早くしないと始まるじゃん!!」


「仕方ねーだろ!!つーかお前走んなよ!!」


「なぁー!あれだろー?あのおっきいステージ!!」



青い空が広がる夏。


あのステージを夢見た日から2年。


「着いたーー!!っていうか、雫どこにいるんだろ?」


「えー?でも、ここにいるって言ってたけど・・・・・・・あっ!!雫!!」


「あー!みんな来てくれたのー!?ありがとう!!」


「当たり前よーー!わぁーー!可愛い衣装ね!!」


白のワンピースに絵の具が散らばっているように書かれたデザイン。


「でしょ!!あっ、みんなこっち!!」


ライブ会場の待合室。


そこにリクさんと美紅さんと智兄が来てくれた。


「これお花!!私たちから。」


お腹が大きくなった美紅さんが言った。


「ありがとう!!・・・・うゎー!綺麗!!」


向日葵が中心の花束をテーブルの上に置く。


「リクさんもお疲れ様。」


「本当だよ!!美紅走んなって言ってんだろ!?腹ん中の子心配になんじゃん!!」


リクさんがガミガミと美紅さんにお説教。


今、美紅さんは妊娠していて妊娠3ヶ月。