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「お疲れ様ー。」
「お疲れ様です。」
調理と片付けが終わり、皆それぞれ部屋へ帰っていった。
私達、シェフや使用人や兵士達はそれぞれ専用の寮があり、部屋が用意されている。
住み込みで王家の世話をするのだ。
私のような家族が出来た場合は、大きな部屋が用意されそこに住むようになっている。
大体の家族が代々王家に使えている者達なので、ずっとそこで暮らしている。
「ティアナ。」
『はい。何ですか、お父様。』
片付けを終えた父がこちらにやって来た。
「これから、母さんとラザフォード様とお話をしてくるから先に部屋に戻ってなさい。」
お母様とお父様が、ラザフォード様と?
『はい。分かりました。それでは、先に戻ってますね。』
私は、父にお疲れ様と言ってから部屋へ向かった。
どんなお話をされるんだろう?
クビとかじゃないよね。
まぁ、大丈夫か。
私は、安心して部屋に戻った。
────私の話だとも知らずに。