顔を窓のほうにそらそうとしたとき、
ちゅ
紘に無理やり頭をがっちりつかまれたあとに耳に届くリップ音・・・?
って・・・
「ばーーーーーか!!」
「照れんなって」
観覧車の一番上でキスしたいとか、やっぱり乙女かよ。
私より、大人で、自称イケメンな、乙女心をも持つ私の”いいなずけ”様に、
なんだかんだかなわない・・・。
「綾乃?顔真っ赤」
「誰のせいだと・・・」
私たちはここから始まるのかも?しれない
「そういえば!紘が私の名前をなかなか呼ばないから自己紹介が遅れたじゃない!!」
「何の話だよ?」
そうだ!せっかくなので紘に私のことを紹介してもらいましょう!!
では、どうぞ?
「えーっと、この女は有川 綾乃。俺の・・・」
「俺の?」
「隣の家の幼馴染?」
「そこは彼女って言うんだよ!!女心がわかってなさすぎだよ!おじさん?」
そのおじさんが実は大好きな私が、素直になれる日もくるのか・・・
こないのか?