朝、目が覚めて台所へ向かう。

「おはよう。」

「おはよう。なんか食べる?」

「いや、水でいい。父さんは?」

「もう、仕事行った。」

「そうなんだ。」

「あんたは、仕事どうすんの?」

「しばらくは、バイトでもするよ。」

これ以上は何も聞いて来なかった。

きっと両親もなにかを察したのだと思う。

癌だなんては思ってないだろうけど。