｢話を戻します。
手離せばいいなんて
考えたこともありませんでした。
どんなに辛くても
浩太くんの隣にいれることが私の幸せです。
自分が辛いからと言って
自分の幸せを手放すことは
したくもありませんし
浩太くんならどんな浩太くんでも

好きなんです。


───世間が世界が彼のことを見離したって

私は絶対に浩太くんの隣に立ちます。

…それがたとえ罪となったとしても。｣

あまりに真剣に真っ直ぐに話すから

思わず聞き入ってしまった。

｢って…
気持ち悪いですよね。｣

浩太はみのりちゃんからの

この重すぎるくらいの愛を

受け取り切れてるんだろうか。

受け取っていてそれでもって

いつもあの行動なんだろうか。

｢浩太もみのりちゃんも羨ましいよ、
そんなふうに強く愛する人がいて
愛してくれる人がいて。｣

｢ありがとうございます。
でも！今日のことは絶対に
浩太くんにしないでくださいね！？｣

｢え？ダメなの？｣

｢当たり前です！
さすがに気持ち悪すぎますし
浩太くんに嫌われたくないですから。｣

｢…うん。わかったよ｣

｢なんでそんなに不服そうなんですか？｣

｢浩太がみのりちゃんの
重すぎるくらいの愛を受け取れたなら
少しは変わるんじゃないかなって
思うんだよ。俺はね。
それはきっとみのりちゃんにしか
出来ないし俺には一生かかっても
無理なことだから。｣

そう言うと、みのりちゃんは

首が取れるんじゃないかってくらいの

勢いで首を振ってる